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2007年06月04日

●第1073話 『学ばなければならないが、教えられてはならない事』

 表題の『学ばなければならないが、教えられては行けない事』というのが“禅”における“公案”です。俗では『教えられても、学べず』、『教えられなくても、学んでしまう』ということが多いことが、今日の日本の状況に“投影”しています。
 大脳生理学や心理学の世界では、記憶、表層心理、深層心理という表現が使われますが、禅では、心と頭です。『滅却心頭火自涼』という表現に心と頭の関係が見えます。そして『分別と無分別』、『知恵と智慧』、『言葉(文字)と反応(心)』などと便法的に二項対立法を用いて表現しつつ、それらは父母未生以前の“本来から一体”、不可分不可同で、片手の音の聞こえる世界を示しています。名称や概念は、全てが現象した以後に、人間が便利の為に勝手に付けたもので、言葉や文字で表現しています。『公案』は、“本来”を悟り、体得するために白隠禅師が体系化した方法論であり、師弟が室内で生死をかけて行なわれる口頭試問といえます。拙僧も敢えて名をあげませんが隠山、卓州両家3人の師から500を超える公案を与えられ、鍛え上げられました。しかし、既に遷化された3人の師の名誉の為に名は伏せますが、本来は師の作品、嗣法のはずの弟子が私のような“破戒僧”では師も泣くに泣けないでしょう。
 さて、本日のネット禅会の為に、現成公案を与えます。
如何なるか『学ばなければならないが、教えられてはならない事』 
勿論、言葉や文字で応えてはダメ。態度に出してもダメ。考えてもダメです。音を出してもダメ。本来無一物だ、明鏡の如しだ、本来仏なりなどの言葉も概念も使ってはならん。只、己の境涯をワシの心に直接に伝えよ。
さあ、どうする。どうする。どうするか!
・・・・・チリーン。
カーンカーン。

一日一生 慧智(070604)
『願わくは、この功徳を以って普く一切に及ぼし、我らと衆生と皆ともに、仏道を成ぜんことを』

投稿者 echi : 2007年06月04日 05:57

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