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2005年03月11日

野狐禅和尚のお応えします『質問:ベンチャー企業の成功の条件は?』№694

一般的に“ベンチャー”という定義はビジネスモデルをコアコンピタンスとするニューエコノミーで、製品・商品・チャンネルをコアコンピタンスとするオールドエコノミーに対峙するビジネスと理解しますが、Yさんが、ベンチャーをどのように定義しているかで応えは変わってくるでしょう。しかし、どんなビジネスであれ、“企業の成功”の条件は、「考える力」と「伝える力」そして「素早く動く力」だと考えていますし、それは、時代が変わっても変わらないと考えています。
なお、それを少しだけ詳しく言えば、次のようになるでしょう。
■顧客・商品のフォーカスが明確であること
 ベンチャー企業成功の条件の一つは、「誰」に対して「どんな価値」を提供するかが明確になっていることです。顧客が絞れているか、商品の機能が絞れているか、いわゆる“フォーカッシング”が明確になっていることである。逆に言えば、失敗の可能性が大きいのは、何とはなく多種多様な顧客に多種多様な機能・価値を提供することであり、前線を拡大しすぎて、少ない資本を効果的に使えない企業です。
■商品(ビジネスモデル)の価値を持続できること
 ベンチャー企業の生命線である「商品(特にビジネスモデル)」の価値を長続きさせられる社内リソースに強みを持っているかどうかです。新商品や新サービスの多くは、何らかの“新技術”を含んでおり、特定の領域に“強み”は持っているでしょうが、問題は“それ”が長続きするかどうかです。商品というよりビジネスモデルと言った方が良いでしょうが、一つの商品が長続きはしなくても、次々と連続的にヒットを続けられるなら別ですが、それはかなり苦しいことでしょう。つまり“日保ち”の良さが要求されるのですから、商品というよりビジネスモデルと言った方が良いでしょう。言い換えればベンチャーに必要な“強味”とは“それ”だと言っても過言ではありません。
■マーケティング力の強さ
 “マーケティング力”という理解され難い。例えば、「一流の技術力(製品)」と「二流のマーケティング力(商品)」の会社と、「一流のマーケティング力(商品)」と「二流の技術力(製品)」の会社では、「一流のマーケティング力(商品力)」の会社の方が圧倒的に強いのです。つまり、マーケティング力に優れている組織は、社員の内で、たった一人の経営者さえ“まとも”であれば、自社の持つ強みを最大限に発揮できる。つまり、"戦略”が実行できるというわけである。何故なら、技術力は外部から調達できるチャンネルでも商品でも外部を利用できるのです。しかし、多くの場合、経営者やマーケティング担当幹部だけは、簡単には得られません。現代はビジネスモデルの時代であり、経営者のリーダーシップ、マーケティング力、そしてマネージメント力が成功の3つの肝の時代と言っても過言ではないでしょう。
■持論:経営は"統合芸術”である
 ベンチャー企業と、これまでの企業に特別な違いはないと思います。『経営力とマーケティング力』は、何も新しい概念ではないのです。問題は、"猿真似”ではなく「自ら考える力(自前の智慧)」の活用です。“自ら考える力”は、有史以来、常に“富の源泉”であり、現象から本質へ、そして本質から“新たな現象”へ、という思考の流れが創られ、結果的に強い“目的意識”と人生哲学が生まれるのです。それが昇華すると、断片的な知識は統合・止揚され、経営哲学、企業理念、商品哲学が誕生します。しかし、それは必ずしも“絶対的に正しい”とは限らないので、絶えず自問自答する必要があり、それは極めて孤独な作業となるでしょう。そんなところから、事業の成功者の多くは“坐禅”をしているのです。まあ、以上を纏めれば、経営力×マーケティング力×哲学=ベンチャー成功の秘訣でしょう。それは正に“科学”というようり“芸術”でしょう。
慧智(050311)

投稿者 echi : 2005年03月11日 16:52

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